伊那春近領 その1 あらまし


深妙寺開基三位公の支配下「伊那春近領内」の城跡

伊那春近領内の城跡の概要

 深妙寺開基、鎌倉幕府重臣三位公池上彌次郎入道(日遊上人)が治めた伊那春近領は現在の伊那市から下伊那郡松川町に及ぶ天竜川沿いの広大な地でした。
 ここには三位公入道に仕える、小出氏(伊那市・小出本城跡・小出内城跡・村岡荒城跡・春日城跡など)・赤須氏(駒ヶ根市・赤須城跡)・飯島氏(飯島町・飯島城跡)・田島氏(中川村・前沢城跡)・片桐氏(松川町・船山城跡)・名子氏(松川町・名子城跡・名子館跡)などの地頭の城跡が高台にあります。
 小出氏 (工藤氏)の城跡(豪族の館跡)は伊那市西春近地区に広い範囲にわたって分布しています。  
(史料 小出工藤文書 執権 北条貞時裁許状他 諏訪市矢島家蔵)

城跡

 A 小出氏・・・・・小出城跡

            (伊那市指定史跡)

 B 赤須氏・・・・・赤須城跡

 C 飯島氏・・・・・飯島城跡

 D 田島氏・・・・・前沢城跡

 E 片桐氏・・・・・船山城跡

            (県指定史跡)

 F 名子氏・・・・・名子城跡

            (松川町指定史跡)

開基の碑

伊那春近領領主三位公入道顕彰碑


小出城跡 赤須城跡 飯島城跡
小出城跡・工藤氏 赤須城跡・赤須氏 飯島城跡・飯島氏
前沢城跡 船山城跡 名子城跡
前沢城跡・前沢氏 船山城跡・片桐氏 名子城跡・名子氏

春日城跡は往古は小出工藤氏の城館であった

 深妙寺開基の三位公入道(池上氏)は政所長官として西春近小出で伊那春近領を治められました。小出村岡地籍には「春近免」という地名も残っており政所があったと言われています。池上氏と小出氏(工藤氏)は同族だから、池上氏は小出を中核とした伊那春近領を支配しやすかったと思われます。
  春日城跡は複合遺跡で鎌倉時代の遺物も発掘されています。鎌倉時代まで遡るとこの地域の豪族は小出氏しか存在しませんでした。従って、春日城も往古は小出工藤氏の城郭のひとつであったといわれています。

春日城跡 春日城跡橋 春日城跡桜
春日城跡遠景 春日城跡橋 桜を愛でる園児たち

伊那春近領内の城跡の実測図 (各市町村教委で作成された資料の転載)

         
小出城跡 春日城跡 赤須城跡
小出城跡の図 春日城跡の図 赤須城跡の図
飯島城跡 船山城跡 名子城跡
飯島城跡の図 船山城跡の図 名子城跡の図


ゆこゆこ信州・伊那のあじさい寺・深妙寺

鎌倉時代あじさい寺深妙寺は三位公日遊上人によって真言宗から日蓮宗に1299年に変わりました。
日遊上人は鎌倉幕府政所の役人で幕府の命を受け伊那春近領を治められました。伊那春近領は、
6カ所の市町村にわたる天竜側沿いの肥沃の地でした。


伊那市 深妙寺
長野県伊那市西春近小出3160
TEL・FAX 0265-72-5070

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