「あかり」を得るのに苦労した先人の慎ましやかな生き方が伝わってきます。
「あかり」を経典では、「灯明」と表現し大切にしてきました。
「灯火器」を見ますと「先人のご労苦とぬくもり」が伝わって参ります。ご先祖さま方は知恵と工夫と努力によって、あかりを享受されたことがわかります。
法華経には「日月燈明仏」の教えがあります。法華経は、天にあっては日月の如く、地にあっては燈明の如く輝いているのです。
お釈迦さまのお話をお聞きするため貧者(貧しい女)は精一杯の供養をしたいと決意します。
考えた末、自らの髪の毛を売って油に換え、灯明を捧げられました。強い風の中でも、一番小さな貧者の「真心の灯明」だけは消えませんでした。油のあかりも、和ろうそくのあかりも、幻想的で私たちに夢を与えてくれます。世界の宗教は、共通して古くは、植物の油(菜種油が中心)をおあかりとして捧げました。あじさい寺のあかり館が仏心(ぶっしん・お釈迦さまを慕う心)を育むきっかけになって下さることを願っています。
私たちも、この貧者のように「真心の灯明」を心の中に灯したいものです。
天台宗を開かれた最澄さまは「一隅を照らす、これすなわち国宝なり。」(山家学生式・さんげがくしょうしき)という素晴らしいお言葉を遺されました。
私たちも「一隅を照らす 」ことが出来る人間に近づいていきたいと願っています。
☆珍しい灯火器がありましたら教えてくださいませんか?
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鼠短檠 | 雁足短檠 | 無尽灯 (久重作) |
無尽灯 (源助作) |
臭水灯台 | 蒔絵燭台 |
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瓦灯 | ひょうそく | 自在灯 | 芯おさえ |
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瓦灯 | 船行燈 | 牛糞行燈 | ミニ油壺 |
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肥松鉢(鉄製) | 松灯蓋(鉄製) | 肥松鉢 | 篝(鉄製) |
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手燭 | 雛祭用 | 六角提灯 | ガラス提灯 | ウラン燭台 |
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①最初のあかり 人々は落雷や火山の噴火、また森林の樹木の摩擦などによ って「火」の存在を知り、 その発火方法を発見します。「 かがり火」「ひでばち」「松明」などが人類最初のあかり といえます。 ②あかりとりの知恵 「あかり」を持続させるため に、人々はさまざまな工夫を凝らします。灯油を使ったあかりとして、「灯台」、珍しい形で知られる「ねずみ短檠」 、江戸時代庶民に親しまれた 「行灯」等があります。 ③ろうそくのあかり 松やになどから発展し、当時 、非常に高価で貴重品に「和ろうそく」があります。ろうそくを使った灯火器として「燭台」「吊燭台」「提灯」等 があります。 ④文明開化のあかり 明治維新の文明開化の波とと もに、輝かしい彩りを添えて登場した「石油ランプ」があ ります。輸入品に改造を加え 、日本の生活に合った国産品 も登場します。 ⑤ あかりの大革命 ランプを追うように登場したのがガス灯で、さらに電気によるあかりが登場します。ラ ンプと競り合った「ガス灯」 、近代のあかりの初期の姿と して「電笠」「電球」が出て きます。 |
伊那市 深妙寺
長野県伊那市西春近小出3160
TEL・FAX 0265-72-5070