乱読日記 だいち&ハルジ編 エンちゃ編 こまちゅ編
     幼児向け 大人・女 大人・男

乱読日記とは、本のジャンルを問わず、「エンステ」メンバーが
  読んだ本のコメントコーナーです。


だいち&ハルジ編
   

 過去日記へ<1999.9〜2001.12>


書 名

つぶやき 2005.11.27

読んだときの年齢
お気に入り度

だんだんやまのそりすべり
あまん きみこ/作
西村 繁男/絵
福音館書店 2002.11
 みんなは楽しそうにそりですべっているのに、こわくてすべれない「いっちゃん」。そこに同じ思いのきつねの子が登場します。みんなができるのに自分だけできない思いが、とても素直に描かれていて、読者の共感が得やすいお話です。いっちゃんときつねこ子の会話がかわいらしく、また、人間の子どもと動物たちが一緒にだんだんやまで遊ぶ場面が、とても生き生きしています。冬にぜひ読みたい一冊です。いっちゃんと子ぎつねの名前が同じところが、娘はとても気に入っていました。

6歳・9歳

★★


書 名

つぶやき 2004.12.9

読んだときの年齢
お気に入り度

わたしのいもうと
松谷みよ子/文
味戸ケイコ/絵 
偕成社 1987.12
転校した先でいじめにあう。こんなにつらい話が絵本になっていることに驚くと共に、でも、絵本だから小さい子どもでも何かを感じてくれるチャンスを与えられるといううれしさがあります。自分の子どもがいじめられないことを願う親は多いでしょうが、今の社会ではいじめる側にならないように子どもを育てる難しさを感じています。さりげなく子どもたちに読み聞かせて、少しでも友だちとの関わり合いについて考えてもらいたいです。

5歳・8歳


書 名

つぶやき 2004.6.1

読んだときの年齢
お気に入り度

ふうせんばたけのひみつ
ジャーディン・ノーレン/文 マーク・ビーナー/絵 山内智恵子/訳
徳間書店 1998.2
畑にふうせんを栽培するという突拍子もない話。独特の絵とともに、読者を不思議な世界に連れて行ってくれる絵本。想像力豊かな幼児はもちろん、「ありえない」と思いつつ、ファンタジーが好きな子にぜひ手に取ってほしいです。この本を読んだ後、しばらくしてから娘が「うちも、畑にふうせん作ってほしい〜。」とつぶやいていました。「母もふうせんが畑にほしいよ。」と親子でほしがり、絵をみて、「この形のふうせんがいい」「色はこれ」と楽しみました。

5歳・8歳

★★★


書 名

つぶやき 2003.11.14

読んだときの年齢
お気に入り度

メリークリスマス
  おおかみさん
みやにし たつや作/絵
女子パウロ会 2000.10
「こぶたをくってやるー」つもりのおおかみさん。ケガをしてこぶたたちに介抱されているうちに心が変わってきます。『おとうさんはウルトラマン』の作者によるクリスマス本です。絵を見て親は引きました。でも、子どもは絵もお話も大好き。包帯でしゃべれないおおかみの「ううっうう うっううーうー」というセリフが、なんといってもおかしく、ここで大爆笑。筋はしっかししているので、「クリスマス」という特別な日の本当の意味をさりげなく感じさせてくれる本です。

4歳・7歳

★★★★


書 名

つぶやき 2003.9.3

読んだときの年齢
お気に入り度

ねずみなんていないでしょ

バーナード・ウェーバー作
ながたきや ふきこ訳
あかね書房 1996.4
ホテルにねずみがでた!そんなうわさが広がっては困ります。というわけで、どのページもホテルで働く人たちが「ねずみなんていませんよ」と答えます。ところが、どのページにもねずみの絵が。子どもは、ページをめくるやいなや、ねずみを見つけては「いた!」と叫びます。ネズミ捕りのプロも「ねずみはいません」といって帰っていく様子が、大人には「風刺」ともとれるのですが、やはり、この絵本はねずみ探しをして楽しむのが一番です。

4歳・7歳

★★


書 名

つぶやき 2003.8.8

読んだときの年齢
お気に入り度

よくばりすぎたねこ

さとう わきこ 作・絵
PHP研究所 1980.3
2003.4新装
ひよこを捕まえたネコ。でもすぐに食べずに、大きくなるのを待ちます。大きくなったら「とりのまるやき」。いやいや、もっと大きくして「たまごを産ませよう」。せっせとエサをあげておおきくなったとりは、・・・。結果は読んでのお楽しみ。「ネコさんは、悪いネコなんだよ〜。だってひよこを食べちゃおうとするもん。」「でもさ、ネコさん、食べられなくてかわいそうじゃない?」なんて会話しながら親子で楽しんでいます。

4歳・7歳

★★★


書 名

つぶやき 2003.6.11

読んだときの年齢
お気に入り度

ネコとクラリネットふき

岡田 淳 作・絵
クレヨンハウス1996.4
ネコがクラリネットの音色を聞くと、どんどん大きくなって、買主のぼくと共に町から町へとクラリネットを吹いて歩く。買主は家より大きくなったネコの上で暮らす。というなんともフワフワしたお話です。よく読むと、大人向け絵本のジャンルに入るかもとも思いますが、もちろん子どもも楽しんで聞いていました。大きくなったネコの背中で、観客を乗せて演奏会を開く、そのネコが空を飛んでいる絵は、トトロにつかまって空を飛んだメイたちを思い浮かべました。

4歳

★★★


書 名

つぶやき 2003.3.25

読んだときの年齢
お気に入り度

こぶた かげこぶた

小野かおる 作・絵
 福音館 1981.11こどものとも
  2002.4発行
復刻版というものでしょうか。「こどものとも」はハードカバーではないのですが、人気のあるものが、ときどきこうして、ハードカバーで出版されます。うれしいことです。
こぶたの「かげ」は「かげこぶた」。ありがちな話かと思ったら、「影が消える」ときは「たべられちゃったのかな」。枝をつかってぶたも鹿に変身。など、工夫がいっぱい。親子で散歩のときに、絵本を真似して遊んでみたくなります。
最後のページで、おっぱいを飲んでいるこぶたたちをみて、少しうらやましそうな娘でした。

4歳

★★★★


書 名

つぶやき 2003.1.24

読んだときの年齢
お気に入り度

へえーすごいんだね
おにの子 あかたろうのほん
きたやまようこ 作・絵
 偕成社 1977.3
4人のおにの子。色がみんな違う。みどりのおには葉っぱから飛び出してきた。「へえーすごいんだね」じゃあ、あかいおにのあかたろうは何から出てきたんだろう。
子どもって、友だちと「すごい」と言われることを自慢したがります。「ぼくはこんなことをした」「○○ちゃんはこんなことをした」などなど。そんな子どもの心理をちゃんとついた絵本で、「くすっ」と笑えます。節分を前に、こんなおにの子たちの会話が楽しめる本もいいです。

3歳

★★


書 名

つぶやき 2002.12.18

読んだときの年齢
お気に入り度

サンタさんとこいぬ
長尾玲子/さく
 福音館書店 2001.10
クリスマスが近づくと、サンタクロースが出てくる絵本を読みたくなります。クリスマスの絵本はたくさんあるものの、「感動もの」だと、小さい子どもは意外と飽きてしまうので、選ぶのが難しいです。この絵本は、絵が刺繍でできています。細々しているのに、あったか味があって、素材の良さが味わえます。文字が吹き出しで書かれている部分があって、読みきかせ向きとは言えませんが、かわいらしいストーリーと会話のコミカルさに、大人もやさしい気分になれる絵本です。途中で、出てくる子犬に色がついていて、(それは、そのページの豪華さをかもしだしているのですが)、子どもは「なんで子犬の色がちがうの?」と不思議がっていました。(子どもって、本当に細かいところまで絵をみているものです。)

3歳

★★★


書 名

つぶやき 2002.11.1

読んだときの年齢
お気に入り度

りんご ころころ
 松谷みよ子:文
 とよた かずひこ:絵
童心社 2001.1
これは「あかちゃん絵本」です。長女が2歳頃から時々手にとっては「読んで」と持ってきます。ハナコちゃんと赤くなったりんごのやりとりが、リズミカルに描かれていて、テンポ良く読んであげると、今でも楽しそう。同じ言葉の繰り返しが、小さい子どもには心地いいのでしょう。りんごが「わたしをたべて」というのには、自分にとってはなんとなく抵抗があるのですが、くだものも「おいしく食べられてこそ幸せ」なのかなと思いつつ読んでいます。子どもは、何回も読んでいるうちにハナコちゃんのりんごがなくなって泣いているページに来ると「大丈夫だよ。ハナコちゃんのもあるよ。ほら!」と次のページをめくり、ハナコちゃんを励ましていました。

2歳〜3歳

★★


書 名

つぶやき 2002.8.8

読んだときの年齢
お気に入り度

へんしーん 
谷川晃一 作

偕成社 2000.9
絵本と呼んでいいのかどうか。ページが上下で別れていて、上におでこから上の頭、下におでこから下の顔が描かれている。そこへ「へんじん」とか「へんなかお」などの言葉と共に、まさしく変な顔がどのページにもあり、上下の組み合わせでさらに「へん」になる。「へん」がつく言葉がこんなにあるんだと思わせるところが、「ことば遊び」の本とも言えるし、組み合わせを楽しむところは「絵合わせ遊び」のようでもある。めくり方次第で何十通りにもなるので、読み方に工夫するとおもしろいです。

3歳.6歳

★★★


書 名

つぶやき 2002.7.11

読んだときの年齢
お気に入り度

ベーコン わすれちゃだめよ!
パット・ハッチンス作
わたなべ しげお 訳
偕成社 1977.9
この絵本は伝言ゲームだと思ってください。おつかいを頼まれた「ぼく」。たまごとケーキと、なしとベーコン「わすれちゃだめよ」っと言われたのに、道すがら、繰り返すたびにせんたくばさみや椅子に変わってしまいます。「あれ?」と思いながら、言われたことを思いかえし、徐々に、正しい品物に戻っていく様子が、絵にもあらわれていて、言葉を聞きながら「くすっ」と笑い、絵を見ながら「ちがうよ〜」と思う、とっても楽しい絵本です。「ぼく」は最後にちゃんとお使いができたでしょうか?それは読んでのお楽しみ。読み聞かせにはぴったりです。

3歳.6歳

★★★★


書 名

つぶやき 2002.4.27

読んだときの年齢
お気に入り度

てんとうむしのてんてんちゃん
高家博成・仲川道子 作

童心社 1999.6
作者の高家さんは多摩動物公園に勤めているとあって、絵本でありながら、てんとうむしの生態がさりげなく書き込まれています。「科学絵本」といっても、かわいらしさとドキドキをうまくストーリーに組み入れているので、てんとう虫大好きの娘には「超お気に入り」の一冊です。

3歳

★★★★

ねこのはなびや

渡辺有一 作

フレーベル館 2001.6
打ち上げ花火を3つの組で競い合うねこたち。江戸っ子調の威勢のいい文章に、カラフルな色使いの細々(こまごま)した絵。花火のシーンは、紙のサイズも倍になるしかけ絵本で、打ち上げ花火の豪華さを感じさせます。3組のそれぞれの個性あふれる花火にも夢がいっぱい。夏から秋の、実際に打ち上げ花火を観る頃、読んであげたら、もっとイメージがふくらんで楽しくなりそうな本です。

6歳

★★




エンちゃ編  引用の部分は心に残った一文ですが、抜粋なので、前後の文脈を読まないと
作者の意図に反する印象を受けるかもしれません。 興味のある方は、ぜひ本を読んでください。

 

過去日記へ<1999.9〜2001.12>



書 名

つぶやき 2003.6.11

引用
(本からの抜粋)

百人一酒
俵 万智 作

文芸春秋  2003.1
俵万智さんが、『サラダ記念日』で有名になってから何年経つのでしょうか。短歌だけでなくさまざまな分野で活躍しているなと思っていたら、「バーのママになっている」と聞いたのは、つい先日のテレビ。「えーっ何で?」と思っていたら、この本に出会い、その経緯がわかって、少しホッとしました。
この本、お酒にまつわるエッセーです。お酒にそれほど造詣が深くない自分には、半分ほどは飛ばし読み。(すみません)。でも向田邦子さんも料理好きが昂じて小料理屋を妹さんとやっていたし(確か)、作家は食べ物に対する興味が深いのでしょう。(作家が編集者と食べ歩く話も良く聞くし、そういう機会が多いのはうらやましい限りです。)
俵さんの文章は読みやすいので、お酒の指南書としても活用できそうです。
缶ビールなんかじゃ酔えない夜のなか一人は寂しい二人は苦しい

缶ビールには申し訳ない歌だが、煮詰まった心を溶かすには、もう少し強いお酒でないと。    


書 名

つぶやき 2003.5.16

引用
(本からの抜粋)

ハリー・ポッターと炎のゴブレット 上下巻
J.K.ローリング 作
松岡 佑子 訳
静山社  2002.11
ハリーポッターシリーズは、1巻から読んでいますが、4作目にしてようやくハリーの世界に慣れてきたのか、長編にもかかわらず数日で読めてしまいました。今までは魔法界の登場人物・動物の名前や呪文がなかなか覚えられず、その世界に没頭して入り込めませんでしたが、今回は数日間、頭の中が魔法界。結末を知らないので、一応自分で悪いヤツはどの人物だろうと謎解きをしながら読みました。(結局はずれた。)この本を読んでいると息子が「ハリーポッターおもしろいの?」と興味津々。まだ読めない漢字が多くて、手が出せない息子ですが、成長と共に、必ず読んでほしいと思っています。しばし、自分とは違う世界に連れて行ってくれる本の力は、やはりすごいと感じます。      


書 名

つぶやき 2003.2.16

引用
(本からの抜粋)

バッテリーX
 あさのあつこ 作
 佐藤真紀子・絵
教育画劇 2003.1
中学生の野球部を舞台にした作品の5巻目。天才的なピッチャー巧を主人公に、キャッチャー豪との心理的な葛藤が丁寧に描かれています。脇役の野球少年たちも個性的で、重苦しい雰囲気にも笑いを与えてくれます。巧が少し、天才的過ぎる気がして、現実離れした印象を与えますが、大人も十分楽しめます。    


書 名

つぶやき 2002.9.24

引用
(本からの抜粋)

きみとあるけば
 伊集院 静:著
 堂本 剛:画
朝日新聞社 2002.7
マスコミに取り上げられていたので、少しミーハー気分で読んでみました。といっても、伊集院さんの文章はベテランなので、とても読みやすく、少年時代の思い出が目の前に広がり、読んでいると自分の子どもの頃を思い出させてくれます。堂本さんの絵は、ポップな明るいイメージ。でも、アイドルとは違った、内面の深さを少しだけ感じさせる絵と文でした。 <エッセイのタイトルから>
よく見てごらん
神さまはいるの?
ポケットの哀しみ
こわれてもいいんだ。
“怖くても、大丈夫だよ”


書 名

つぶやき 2002.8.8

引用
(本からの抜粋)

リビング
重松 清 作
中央公論 2000.12
12編の短編からなる本です。一作づつ独立しているようで、つながった部分もあり、全体で一つの話を読んだような読後感が残ります。30代の夫婦を扱ったものが多いので、夫婦・親子・近所付き合い・親戚付き合いなど、身近に思いを馳せるような話ばかり。親近感が沸く反面、現実に引き戻されるような気分でした。   
パレード
川上弘美
平凡社 2002.5
『センセイの鞄』の世界をもう一度味わいたい、という方には、ぴったりの小編です。おそらく、『センセイの鞄』を読んでいない人が読んでも、「それで?」という話でしょう。著者があとがきでいう『作者も知らなかった、物語の背後にある世界。』を思うとき、こんな、日常を切り取った一編の物語は、読者の心にも、その情景が浮かんで残ります。この本を読んだ後、そうめんを薬味たっぷりで食べたくなりました。 吉富貴子さんの挿絵も、この本に詩集のようなふしぎな世界をかもし出してます。

書 名

つぶやき 2002.4.15

引用
(本からの抜粋)

ほぼ地獄。ほぼ天国。
中野翠 作
毎日新聞社 2001.12
久しぶりに中野翠のエッセーを読みました。一時期、片っ端から読んでいたものの(1988年頃から1993年頃)、その「言いたい放題さ」や自分の生活から離れた世界にいる人のつぶやきに、疲れた時期があって離れていたのです。でも、この本は共感できる部分がありました。2000年12月から1年間ぐらいのことなので、小泉内閣などの政治ネタも多く、マスメディアが芸能人のようにもてはやしている人たちをバッサリ切っているところが心地いいです。そして、なにより、自分が20代に触れた世界(中野翠ワールド)に帰った気分になり、懐かしさとリフレッシュができました。 「オバサンのパンスト好みというのも私には理解しがたいことだ。(略)足元がサンダルやスニーカーなのにパンストをはくことだ。(略)」
「そういう中で、私が『これが平気でできるかどうかが分かれ目だなあ』と(略) 男子トイレにかなりの人数のオバサンたちが入っていったのを見て(略) 平気でそれができるかどうか。(略)それ、けっこう重要な分岐点じゃあない?」
センセイの鞄
川上弘美
「実際にこんな恋愛は起こりうるだろうか」と思いながら読みました。独身のつきこさんに、学生時代の先生が、老齢になって自分の前に現れる。「センセイ」との不思議な時間。乾いた砂に水がしみいるように、「センセイ」がつきこさんの心にはいりこんでくる。大人のゆったりと時間が流れる雰囲気の話で、細部では、冒頭の疑問がチラチラしながらも、読んだ後、なんとなく心が温かくなった気がしました。    



こまちゅ編

あまりに、感想が載らないコーナーなので、こまちゅが読む、本のリスト一覧コーナーにしようと思います。
平均的(?)サラリーマンの読書傾向を探る(?)参考にしてください。

過去日記へ<1999.9〜2001.12>

 

書 名

読んでいない同居人のつぶやき

読んだ年/月

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