書 名 |
つぶやき 2004.7.9 |
読んだときの |
しっぽ C.Wニコル/文 杉野宣雄/絵 アートデイズ 2004.3 |
動物のしっぽ、それぞれの動物にコメントがついています。そして、絵はなんと押し花。押し花でこんなに上手に動物が描けることにびっくりし、文を読んで更に楽しむことができます。「この動物はなんの花(葉)で出来ているか?」と質問しながら読んでみました。 | 5歳.8歳 ★★ |
ねんどぼうや ミラ・ギンズバーグ/文 ジョス・A.スミス/絵 徳間書店 2003.8 |
おじいちゃんがねんどで作った男の子。おばあちゃんのお料理食べて大きくなったら、おじいちゃんやおばあちゃんまで食べて、更には村中の人を食べちゃう。最初は「ピノキオ」みたいな愛情ものかと思って読んだら、とんでもない展開にびっくり。バクバク食べる姿は「千と千尋の神隠し」の「かおなし」のよう。この絵本、絵が秀逸。迫力満点。子どもには怖いのかと思えば、とても話を聞きたがりました。大人の感性と子どもの感性の違いを感じた一冊。 | 5歳.8歳 ★★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.12.31 |
読んだときの |
はくちょう 内田麟太郎/文 伊勢英子/絵 講談社 2003.7 |
『いけは とびたっていました。はくちょうをおって。』 はくちょうと「いけ」の静かだけれど、強い意志をもった時間が流れる本です。子どもたちには難しいだろうと思ったのですが、「うわ〜池が空を飛んでる。すご〜い。」素直に感動している子どもに、読んだ親のほうが驚きました。小二の息子は何度か自分で読んで、「芸術だね〜。」「これって芸術でしょう。」と今まで読んだ絵本との違いを感じている様子。本当に絵は、筆のタッチまで見られるすばらしさ。はくちょうの「りん」とした雰囲気が後々まで心に残る本です。 |
4歳.7歳 ★★★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.11.7 |
読んだときの |
ふゆじたくのおみせ ふくざわゆみこ/作 福音館書店 2003.9 |
先に動物たちのかわいらしさに目がいきますが、森の様子、木や葉や木の実の描き方が、とても正確です。ストーリーは長いのですが飽きさせない話の運び方で、好感が持てる本です。 仲良しのクマとヤマネくん。「ふゆじたくのおみせ」でお買い物をするために、どんぐりを集めます。あと1個のどんぐりをどちらが取るかの場面で、お互いを思いやる心が、さりげない行動にあらわれます。話を聞いていた我が家の子どもたち、実際にどんぐり拾いをした後だけに、「どんぐり500個も拾えるかな?」と驚いていました。 |
4歳.7歳 ★★★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.9.3 |
読んだときの |
かいじゅうのこんだて (わははは!ことばあそびブック) 中川ひろたか/文 村上康成/絵 PHP研究所 2003.1 |
数字の「ことばあそび」絵本です。『1じ いちじく1こ』『2じ にんじん2ほん』と続きます。数字のことばとしての楽しさはもちろんですが、かいじゅうがなんともかわいらしく、絵でも楽しめます。最後のページにある『かわいそうじゃ かいじゅう』というセリフが、子どもには大うけ。何度か読んでいると、セリフを歌のようにそらんじていました。 | 4歳.7歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.8.8 |
読んだときの |
なかよしこぐま まんなかに おの りえん/文 はた こうしろう/絵 ポプラ社 2003.2 |
双子のこぐまは、けんかばかり。おかあさんに二人のまんなかに線を引かれてしまいます。『せんから でちゃだめ。けんかするから!』といわれたので、ふたりはどこまでも線を引きながら外へ。 兄弟ゲンカの実感がある親には「フフフ」というおかあさんの作戦。「ほんと、離れていればいいのに」と思うのに、いつのまにか一緒に遊んでいる。兄弟の良さが出ている絵本です。 (1999年発行を新装。改定した本。) |
4歳.7歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.5.16 |
読んだときの |
こくばんえほん みんなのかお そうまこうへい/文 たぶちあい/絵 絵本館 2002.7 |
読みきかせに向く本ではなく、黒板に絵を書くという単純なもの。おうちで、ぜひ、近くに紙と鉛筆を置いて、そこで読んでほしい。小学生の女の子がよく書きそうな絵。でも、少しだけ髪型をかえると、家族の顔になる。この絵本を読んだ後、「わたしのかお」といって娘が似た顔を書き出しました。実際に黒板があったら、親子で絵を書いてみると楽しそう。シンプルだけど、親子でほのぼのできる絵本に出会うと幸せな気分です。 | 4歳.7歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.4.12 |
読んだときの |
ぼく、ムシになっちゃった ローレンス・デイヴィット 作 デルフィーン・デュラーンド 絵 青山 南 訳 小峰書店 2002.7 |
「カフカの『変身』にヒントをもらって」と最初に書いてあるとおり、ある日、目覚めたら虫になってしまった男の子の物語です。子どもはおもしろいのかな、と疑心暗鬼ながら読み始めましたが、予想外に楽しんでいました。足が6本になって洋服を着る場面や、掛け算をその6本の足を使って解く場面など、それぞれに興味を引いていました。 この本の本質は、とても深いところにあって、それは大人に向けられているかもしれません。でも、子どもが手にとって、例えば「自分も虫になって、両親に気が付かれなかったら、どうしよう」なんて考えるようになったら、それはそれで、想像力が豊かになる気もします。 |
4歳.7歳 ★★ |
旅するベッド ジョン・バーニンガム作・絵 長田弘 訳 ほるぷ出版 2003.1 |
ベッドで寝ている間に、世界中を旅できる。なんだか、空飛ぶジュータンのようでもあり、不思議と想像を広げてくれる本です。子どもは、こんなふうに不思議な体験ができることを、まだ信じているのでしょう。ページをめくると、あっという間にその世界へ入って、トラに会ったり魔女と空を飛んでいるようです。 このベッドで空を飛ぶには呪文を唱えなければならないのですが、それが、最後まで文中に出てこないので、読み終わった後、必死で考えていましたが、そのうちに自分が夢の中・・・。 子どもたちが本気で呪文を考えようと思うのは、もう少し成長してからのようです。 |
4歳.7歳 ★★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.3.25 |
読んだときの |
あしたえんそく らんらんらん 武田美穂 作・絵 理論社 2002.11 |
武田さんの絵本が続きます。線が太くてマンガチックな画風は、従来の読みきかせなどに向く絵本とは一線を画しています。それでも手にとるのは、絵本の登場人物の子どもが生き生きしているからでしょう。大人にも子どもの頃の気持ちを思い出させてくれます。 「遠足」の前の晩、眠れなくなった経験は1度はあるもの。「あ〜そうだったなあ」と親の方が納得。まだ息子は「眠れなくなる」ことはないので、遠足の前の夜、この本を読んで、バウちゃん(犬)も一緒にバスに乗っている場面が一番のお気に入りでした。「らんらんらん」と遠足の気分が伝わる一冊。 |
4歳.7歳 ★★★ |
書 名 |
つぶやき 2003.2.16 |
読んだときの |
ざわざわ森のがんこちゃん たまごの子もり 末吉暁子 文 武田美穂 絵 講談社 2002.4 |
NHK教育テレビで放映されている人形劇の児童書版です。小学1年生になった長男は、学校の道徳の時間に「がんこちゃん」をテレビで観るのが、一番楽しいとつぶやいています。絵は『となりのせきのますだくん』の作者武田さん。実写版(人形)と雰囲気がまったく変わらないのが、この方のすごさでしょう。 この本は、弟のがんぺーちゃんが生まれるときのお話。生まれたばかりの弟にみんなが自己紹介するところが、3歳の娘にも大受けでした。 |
4歳.7歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2002.11.1 |
読んだときの |
ルラルさんのじてんしゃ いとうひろし 作・絵 ポプラ社 2002.4 |
いとうひろしさんの「ルラルさん」シリーズ最新作。「ルラルさんのにわ」は新鮮でしたが、何冊も読んでいると少しマンネリかなと思いつつ読んでいます。今回は、長女がちょうど自転車に興味を持っている時期なので、自転車とルラルさんに自分の自転車を当てはめて絵本を楽しんでいました。動物たちが大勢来る場面では「うわぁ!こんなに乗れないよね」。池に落ちると「ルラルさんのメガネはどこだろう?」。家に着くラストでは、「この後、動物さんたちもおうちに帰るの?」と、ページごとに絵を楽しんでいました。絵本は、「読む」その時の子どもの興味によって、感じ方が違うものということを、再確認しました。 | 3歳.6歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2002.9.24 |
読んだときの年齢 |
ブ−アの森 忌野清志郎:文 せがわきり:絵 エフエム東京 2002.4 |
環境問題について子どもにもわかりやすい絵本、作者はミュージシャンということで、マスコミに取り上げられていました。画風が力強い線で書かれたもので、自分の好みではないけれど、子どもの目をひきつける力があるようです。確かに、「水を大切に」「よごさないように」などといっても、子どもにはわかりづらい。そこに、なにか守ってあげたいもの(木の精)がいれば、お話はしやすいです。昨年のポケモンの映画「セレビィ」や「千と千尋の神隠し」の水の神様(汚れた川の神)を思い浮かべました。 |
3歳.6歳 ★★ |
書 名 |
つぶやき 2002.8.8 |
お薦め度 |
とんでけかぼちゃ あきやま ただし 作・絵 ひさかたチャイルド 2002.6 |
あきやま ただしさんの絵は親としてはあまり好きではありません。「うみきりん」「まめうし」など目をひくものの、「なんだかなあ」といった印象でした。でも、この本の絵は「まあ、かわいい範囲かな」と思えるもの。ストーリは単純ですが、子どもには受ける。おうちが「3.2.1 どっか〜ん」と飛ぶところは、潜在的にロケットに憧れている子どもにはうれしいようです。かぼちゃが「あたま あたま」と考えて「あたま」?を使って飛ぶのには、笑いが起きます。あきらめずに何とかしようとするところが、親にとってはポイントアップのお話と言えます。 | ★★★ |
書 名 |
つぶやき 2002.3.13 |
お薦め度 |
まほうのマフラー あまん きみこ 作 マイケル・グレイニエツ 絵 ポプラ社 2002.1 |
「とうさんの みどりのマフラー」をまくと、「とむ」は元気になれる。いつも らんぼうする よしはるくんにも「やい」と大きな声でこたえる。そして、いっしょに遊べるようになった。 読み終わった後、力を与えてくれたマフラーの持ち主「とうさん」がいないことに気づく。ちょっぴり、せつなくて、悲しいけど、暖かい気持ちを感じることができる絵本。子どもは「マフラーはどこにいっちゃったの?」と不思議そう。子どもには、ゆっくり、何度も読んで、だんだんに、行間を読み取ってほしくなる一冊。グレイニエツの絵は、ページによっては、わかりづらいのではと思えますが、マフラーが「はるの みどり」になったページは感動を与えてくれます。 |
★★ |
十二支のひみつ |
「ね・うし・とら・う・たつ・み・・・・」十二支の話は日本にもあり、どこの国の話が原話か知らないのですが、これは、台湾の作家による絵本。「うし」が「すいぎゅう」、「いのしし」は「ぶた」の絵で、なんだか、少し違和感があるものの、紙で作ったパーツを使って絵本にしているような、独特の技法が目をひきます。大人は知っている話でも、子どもにとっては新鮮で、「次の動物は何?」とお話を楽しんでいました。「自分はなにどし?家族はなにどし?」と十二支の歳の数え方に興味を持つきっかけにもなる絵本です。 | ★★★ |