7月8日 トルコギキョウ立箱輸送開始

 JA上伊那では、今年度の出荷より湿式(給水式)の立箱輸送に取り組むこととなりました。
立箱写真  輸送コストや荷造りの手間、時間など数多くの問題はありましたが、「良いものを、より良い状態で市場・花店・消費者へお届けする」ことが産地としての責務であると共に、ここ数年多くの産地で既に取り組みが始められている現状を踏まえ、生産者全員一致の元に取り組みを開始することとなりました。
 また、JA上伊那のトルコギキョウは夏場からがピークとなるため、これまでも鮮度保持剤の使用や切り前の徹底などにより品質向上に努めてきましたが、ここ数年の夏場の暑さなどにより一定以上の品質を求めることが難しくなってきており、更なる品質向上に向けて今回の取り組みとなりました。

 現在、数多くの湿式立箱輸送方式がある中で、JA上伊那では独自の方式を打ち出し輸送を行なうことになりました。新方式はポリ袋に水(殺菌剤)を入れ、切り口につけるというもので、原理としては単純ですが水の重力と袋のたわみを利用しこぼれないように工夫されており、形式名、「TKシステム箱輸送・みいなシステム)」と仮称されています。

荷姿 TK方式の流れ

立箱輸送に際して、生産者より

立箱輸送にあたって〜気概はいつも新興産地
伊東 茂男
(生産者・(農)いなアグリバレー管理責任者)

 トルコギキョウの立箱輸送が、試験段階を経て本番へ進められていきます。産地も15年が経過すれば、新興産地から成熟産地、果ては衰退へと向かっていくのが世の常かと思います。その例にならないように、部会も新たな戦略として、遅まきながら昨年は前処理剤の使用開始、今年は冷房育苗設備の導入、そして立箱輸送へと、着実に市場から必要とされる産地へと変身を計って行こうとしています。
 将来的には、市場の受け入れ体制が整えば立箱輸送が主流になると思います。新しいことを導入するには、作業性や、輸送経費面でクリアしなければならないことが多いです。市場、小売店、消費者が求めていることを100%近く適えていくことが産地の生き残りの道です。
 次のプロジェクトとしては市場より『欲しいときに、欲しいものを、欲しいだけ』送るところまで達したいと思います。要望に添えるような新品種も出てきます。
 これからのJA上伊那トルコギキョウに、今まで以上にご期待ください。

(同じ文章をコラムのページにも掲載しています)

 現在はまだ箱のデザインも決まっておらず試験段階ではありますが一部出荷も始まっており、大変良い評価もいただいています。

 今回のトルコギキョウの立箱輸送をはじめとし、品質向上のために最大限の努力をこれからも継続し、市場、花店、消費者の皆様からの信頼感をますます得て行きたいと思います。


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