10月22日、これからの出荷シーズンへ向け代表市場16社、行政、取引業者等7社にお越し頂き、アルストロメリア専門部取引懇談会を開催しました。
アルストロメリアは生産者91名、出荷本数も1,000,000本を越えるJA上伊那で最も生産、販売高の大きい品目で、特に近年9月から12月にかけての年内出荷の比率、需要が高まっていることから、毎年2月に行なっていた懇談会を3年前よりこの時期に開催しています。

懇談会の様子
<写真−JA上伊那本所(伊那市)にて>
会議には現在出荷されているアルストロメリアの全品種を展示、また試作品種などの展示も行いました。品種数、色数が非常に豊富なアルストロメリアですが、より有利に販売ができる色、品種について市場の方々にもアンケートをお願いし、ご意見を伺います。

列席市場各位
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品種展示の様子
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会議はまずアルストロメリア専門部部長より近年拡大している地中冷房、点滴潅水などの新技術の導入、確立や需要に合った品種の導入など、時流に沿った生産販売を目指し、より多くの収益を得るよう努力することを確認しました。
また、市場代表として大阪花きの中西課長様からこれまでの販売情勢、今後へ向けた展開や課題について挨拶をいただきました。ここ数年で先取りやネット販売など情報販売の取扱いが増えている事例などから、情報の必要性、市場や産地の業務の変化などにつき実例を交えながらお話を頂きました。
その後、来年以降へ向けたアルストロメリア新品種の説明会を同時に開催しました。

品種説明会の様子
説明会はオランダ・クンスト社よりエリアマネージャーのヘンク・ファンデル・フォールデン様、
ブリーダーのドナルド・マイルズ様、タキイ種苗の鈴木次長様にお越し頂き、行なわれました。
説明会は来年以降に発売される新品種について行なわれ、耐暑性、草丈などと言った品種特性や、実際の切花の見本を手にしながら色や花型、草姿などについて一つ一つ説明を頂きました。
また、苗生産の現状や品種改良の方法、切花生産の現状などついても資料を交えながらの説明を頂き、普段切花を得ている苗のルーツを知るとても良い機会となりました。
最後に、更に密な話を伺えるよう各テーブルに分かれ分科会を行ないました。

分科会の様子
分科会は先に行なわれた品種説明や品種展示などから花店、消費者から求められる色や品種、花保ち、品質の向上等について、また、販売における前情報の必要性などについて各テーブル行なわれました。
また、会議の翌日には圃場巡回も開催し、今後の販売を有利に進めていただくよう現状や今年の新品種などを現地で確認しました。

圃場巡回の様子
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圃場の様子
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今年の作柄は夏の涼しさ、秋の暑さなど非常に不順な天候が続いているため、現在まで昨年よりやや少な目の出荷数量となっていますが、暖房の入るこれからの時期へ向け徐々に出荷を増やしています。
最後になりましたが、出席いただいた市場、メーカー、行政各位におかれましては遠いところをお越し頂きありがとうございました。さまざまなご意見を元に期待に応えられる産地であり続けるよう努力をして行きたいと思います。
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